出離心とは

きちんとした出離心とは?

  大乗の仏法から言いますと、輪廻を出離するということの本当の意味は、外部の環境を離れて、仕事や家族も捨てて、人間外れて、世間とまったく関わりを切って隠居するという意味をしているわけではありません。この苦痛の六道を離れて永遠の楽しみのある涅槃の世界を求めていくというわけでもありません。なぜなら、究極の知恵の立場からみれば、輪廻以外には涅槃がなく、執着を放せば解脱になるということだからです。もし私たちはあらゆる顕現に対する執着を放せば、強烈な貪、瞋(恚)、(愚)痴、(傲)慢、疑など五つの毒性の煩悩が生じてきません。業を作らなければ因が蒔かれなく、因がなければ果(実)も実りません。こうして、輪廻も自然にだんだん治まるようになってきます。

 

(『光明の旅』より一部日本語訳)

慈成加参上師