日常茶飯とゾクチェン

ゾクチェン法と日常茶飯事とは?

  信心のある修行者にとっては、大円満法(ゾクチェン)は非常に簡単な修法です。もし弟子の心の中に持っている信心が円満になり、悟りの因縁が実る時に、上師は思うままに巧みな方法を与えるだけでも弟子を瞬間に悟らせることができます。歴史上で即身成仏した大成就者はみんな上師に極めて深い信心を持っている人でした。
  たとえば、ナロバ尊者はディロバ尊者に帰依する時に、合わせて24種類の苦行を経験しました。すべての苦行が円満になった後、ある日ディロバ尊者は靴を持ち上げて激しくナロバ尊者の額を叩きつけました。ナロバは急に意識不明になり知覚を失いました。意識が蘇ってくる時に心から上師の心にある全ての功徳が生じてきました。師弟の二人の心は渾然一体になりました。
  また、ミラニバ尊者は上師であるマニバ大師に帰依する時、マニバ大師に対して無上の信心を持っているから、堪えられないほどの苦行を忍ぶことができたのです。たくさんの苦行を通して、ミラニバ尊者の業障が清められました。最後、上師はすべての灌頂と秘訣を瓶に水を注ぐようにそっくりそのまま彼に伝授しました。ミラニバ尊者はひたすら精進して苦行を続けて素晴らしい成就を得ました。
  それから、もう一つの例がありますが、無畏如来芽尊者は山の中で苦行をしているときに、ある日、心から自分の根本上師(ラマ)と伝承祖師の恩徳を思い出し猛烈に祈祷して、気持ちが興奮したあまり気絶してしまいました。蘇ってきたときに自然に悟りました。
  大恩上師阿秋ラマニンポチェは昌根阿瑞リンポチェに43年も帰依していまして、常に全身全霊を打ち込んで上師に仕えていました。一回も上師を喜ばせなかったことはありませんでした。上師(ラマ)に対して心を磨く無上の信心をもっていればこそ、文化大革命において上師とともに心身を苦しめられる大難に耐え、苦難を乗り越えることができ、今日のような成就を得られたのです。
 

(慈成加参リンポチェが著作された『光明の旅』より一部日本語訳)

 

厳冬中の亜青寺